内容


彼岸会法要

安養寺では彼岸の入りの日に法要を行っています。
彼岸会とは後に説明がありますように中日を挟んで一週間の期間があります。
是非とも入りの日(初日)にお寺での「彼岸会法要」へ出向かれ皆さんと共にお念仏を称え、ご先祖様の供養をし、自身の到彼岸を願い、またお説教を聞き、心整えてこの時期を過ごして頂きたいと思います。
法要では志納回向の他に、塔婆回向、別回向をさせて頂きます。
特に塔婆回向を申し込まれましたら法要後にお塔婆をお渡しいたしますのでお墓参りの際にお供えください。

 

 

ーー彼岸会とはーー

 

「彼岸会」は、雑節の一つで、春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた7日間のこと、もしくはこの期間に行われる仏事のことです。
最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」といます。

この「彼岸」という言葉は、我々の今暮らしている煩悩や迷いに満ちたこの世をこちら側の岸、此の岸として「此岸」(しがん)と言うのに対して、煩悩を脱した悟りの境地の向う側の岸、彼の岸として「彼岸」といいます。


また、此岸から彼岸に到ることを「到彼岸」といいます。
到彼岸とは現実の世界つまりは生死流転する此の迷いの岸から、理想の世界つまり彼のさとりの岸へ渡ることで、古代インドの原語でパーラミター(波羅蜜多)といいます。

 

彼岸会中の一週間は、中日の前後3日間に・布施(ふせ)(めぐみ)・持戒(じかい)(いましめ)・忍辱(にんにく)(しのび)・精進(しょうじん)(はげみ)・禅定(ぜんじょう)(しずけさ)・智慧(ちえ)(さとり)という「六波羅蜜(ろくはらみつ)」(六つの正しい行い)をあてはめて実践し、煩悩の川を渡り、極楽浄土へ生まれかわりたいと願う信仰実践の期間とされています。

 

また浄土宗で高祖と仰がれる中国の善導大師は、太陽が真東から出て真西に沈むこの頃には、「日想観」という行法を行い、「その日没の場所を極楽浄土と思ってあこがれの心を起こすべきである」ともお説きになっています。


彼岸の中日には太陽の真西に入る様子を見ながら、阿弥陀さまのまします西方浄土に想いを馳せて、自分自身を反省するのにふさわしい日ともされています。

 

「南無阿弥陀仏」を称えて、今日ある自分を育んでくれた数多くの祖先の追善供養など仏事につとめ、心から先祖のご恩に感謝いたしましょう。
そして、わたしちたち自身の生活をもう一度反省したいものです。