内容


御忌会

安養寺では法然上人八百年大遠忌を機に(平成23年)に御忌会を再開しました。(昭和50年頃まで奉修していた)
下の説明にも有ります様に、御忌会とは法然上人の報恩感謝の法要であります。
この仏教流布の世に人として生まれることは「よろこびの中のよろこびなり」御法語にも書かれております。
ましてや、誰もがお念仏によって往生できるという法然上人の教えの時代に人としての生を受けることは希有の悦びであります。
法然上人のご威徳への感謝と共に今この世に生を受けた「縁」をご両親、ご祖父、ご祖母様、しいては多くのご先祖様への感謝の気持ちも忘れることは出来ません。
その感謝の心をお供えすることを形にしたものが塔婆回向であります。
どうぞ、この良き機会に自らの功徳を積み、その功徳を先に往かれた方々に振り向けなさることをお勧めいたします。

 

当日は法要にもご参加頂き、共にお念仏を称え、共に御回向なさることをお勧めいたします。

都合の付かない方におきましてもお塔婆にて御回向いたしますので是非ともお申し込み下さることをお勧めいたします。

 

 

ーー御忌会とはーー

 

御忌法要とは法然上人の報恩感謝の法要であります。

宗祖法然上人は、建暦二年(1212)一月二十五日、御歳八十歳、京都・東山の吉水、現在の総本山知恩院の地でお亡くなりになられました。
そのご命日に、上人のご遺徳を偲び、ご遺訓の『一枚起請文』を声高らかに拝読し、営まれる法会を御忌会と言います。


もともとは法然上人がお亡くなりになられた後、その忌日に上人の門弟たちが修した「知恩講」に由来します。

 

この「御忌」という言葉は、天皇や皇后の忌日法会(きにちほうえ)のことでしたが、法然上人没後約三百年の大永四年(1524)、後柏原(ごかしわばら)天皇が知恩院第二五世超誉存牛(ちょうよそんぎゅう)上人に「知恩院は、浄土宗の根本道場であり、宗祖入滅の霊跡であるから、毎年7日間、ここで御忌を勤めよ」という「大永の御忌鳳詔(ほうしょう)」を出したことから、以来、法然上人の忌日法要を特に「御忌」と呼ぶようになりました。

 

古来、一月二十五日に御忌が勤められてきましたが、総本山知恩院に於いては厳寒の冬よりも春暖の四月の方が多くの方々が参詣できるとの考えで明治十年から四月に変更され、今日では一月二十五日のご命日法要に加え四月に御忌を営んでおられます。
そして、ほかの大本山や全国の浄土宗各寺院でも、これにならって春に行うところも多くなりました。

 

ーー報恩と感謝のお念仏をーー

浄土宗の教えは、法然上人がその生涯を通して見いだされた「往生を願って南無阿弥陀佛」と称えることによって誰もが極楽浄土に往生することが出来るというものです。
この教えによって我々はどんなに救われたことでしょうか。
「悟りを開く困難な修行」は日常生活をしながら出来る事ではなく、出家をし隠遁生活をしてもなかなか得ることが出来るものではありません。
「御忌」は阿弥陀様のお力により「誰もが往生できる」という教えを我々にお示し下さった、法然上人の恩徳をしのぶとても大事な日なのです。

法然上人のお教えである「念仏往生」流布の世に今居ります我々は、ご先祖様とのご縁により今此の世に生きて居るのであります。


法然上人の報恩感謝の法要に、生んで頂いたご先祖様への報恩感謝も忘れてはいけません。

御忌法要に於いては、ご先祖様の塔婆供養をし、法然上人とご先祖様への報恩と感謝のお念仏をとなえましょう。

 

御忌会